数学が大事、でもやっぱり苦手!
先日、本庶佑さんがノーベル医学生理学賞を受賞しました。日本人のノーベル賞受賞は、26人めだそうですが、医学・生理学、化学、物理学など理系の部門が多いのが特徴です。このことと併せて思い出したのが、私の下の子が通っている高校の校長が「これからの時代は、数学を学ぶべきだ」と書いていたことです。
イギリスの大学の哲学科の入試科目は
「数学のみ」だそうです。「哲学」は論理的な思考を要する学問であり、大学入試でこの思考を数学で見られるということです。理系に進む場合は当然、数学を選択していますからイギリスで学ぶには理系、文系どちらに進むにしても数学が必須ということです。
数学といっても計算問題等ではなく「証明問題」です。つまり、論理的な思考力を培うことが大事であり、日本でもこれからの小中学校では「主体的で対話的な深い学び」がキーワードになっています。これは国語でも英語でも問われます。評論だけでなく小説でも論理的な思考力がなければ文章として完成しません。数学の論理的な思考はすべてに通じることなのです。
ここまで書いていて、自分が小中高のときにどれだけ数学が苦手だったか、理数的な思考ができないのはなぜか、とうつむいてしまうほどできなかったのを告白せねばなりません(笑)。
保育園の子どもたちが「自分の思いを持つ、自分の考えを伝える」「じっくり考える」といった深い学びをするために私たちはどういう保育を展開するかは大きな課題です。そして、大変難しい課題です。体験の大切さはもちろんのこと、子どもたちの遊びに大人がどういう仕掛けをして子どもの頭と体を使わせるか勉強していかなければなりません。 園長 田中 裕