ジョーザイキンは大切です
異常気象が続いています。地震や豪雨、猛暑。これらは日本だけでなく世界的な規模で起きていることです。私が小学生のころ、ちょうどこの時期に夜中に震度4の地震がありました。大変怖かった記憶があります。ところが、今では震度4といってもあまり驚かなくなりました。同じように小学生のころ最高気温っていえば33度くらいで、これでもとんでもない暑さだと感じていましたが、最近では40度と聞いても「びっくり」ではなく「うんざり」した顔で、またあ?という感じ。2100年には東京の夏は44度とかいう話もあります。どんどんいろいろなことが極端になっている気がします。極端と言えば
最近(でもありませんが)、香料がやたら気になるようになりました。「香害」というそうです。本来匂いの無かった石鹸や洗剤、化粧品や清涼飲料水は添加物がなくとも香料が入っていることが多いのです(添加物と香料両方とも入っているのが多いのですが)。飲み物はお茶か水か酒かという私はジュース系の香料が鼻についてたまりません。実はこの香料は自然由来のものなら問題ありませんが、化学物質が多いのが現状です。環境ホルモン作用や神経毒性のもの他にも発がん性やアレルギーを引き起こすものもあります。
何かこの匂いに対する人の意識は「清潔社会」にエスカレートしています。臭い匂いは確かに嫌ですが、それをすべてシャットアウトするのはどうでしょうか。西洋ではその昔、臭いものを消すために香水を発明したようですが、それでも自然由来のものであったはずです。
「清潔社会」には抗菌、除菌もあります。これもまた化学物質で大変有害なものがあります。また、除菌したまな板で無農薬野菜を切ることのリスクも有名です。実は日本独特の「清潔社会」の象徴はトイレのシャワーです。使い慣れると使わずにいられなくなりますし、私もそうですが、外国にはあまりない機器だそうです。用を足した後、シャワーをするのは肛門周辺の常在菌を流してしまいます。清潔社会がアレルギーやアトピーなどを生んでいるのは、昭和40年代くらいまではそれらが少なかったこと、清潔社会でない諸外国でそれらがないことでもわかります。
何事も極端は別の弊害を生むという合わせ鏡であることを私たちは意識しないといけない時代に来ていると感じます。 園長 田中 裕