北野小の60周年式典で昭和40年代を語った
小春日和の多かった11月は、アニバーサリーの多い月でもありました。結婚式が2件、近隣の北野小学校の60周年記念の式典や祝賀会が集中してあったためかあっという間に11月が終わった気がします。
北野小学校の60周年では、まず朝の1時間目に1~6年生までを対象にミニ式典が行われました。私は当町会の町会長と一緒に、卒業生代表ということで、児童の皆さんに昔の話をしました。(全校児童約780人のうち、北野保育園の卒園児が150人以上はいました)私がちょうど在校中に20周年を迎え、今の校舎に建て替えられたこと。その前の校舎は当時でも珍しい木造校舎で、煙突のついた石炭ストーブだったこと。あいキッズも学童もなかったので1年生のうちから町中で遊びまわっていたこと。マナーズのマンションの敷地はすべて原っぱで毎日遊んだことなどを話しました。まさに「オールウェイズ徳丸3丁目の夕日」です。
当時は子どもたちの放課後の遊びはもっぱら原っぱや公園、空き地で野球をしたり鬼ごっこや、かくれんぼでした。スマホはもちろん、ゲーム機も無い時代でしたから。毎日がとっても長く、楽しく充実していた記憶があります。女の子は、ゴム段やケンパとか人形遊び、チェーリング、そして男女問わずビー玉やおはじきで遊んでいました。
今の子どもたちは、部屋の中で数人の子が各々ゲームに夢中になっているのが当たり前の光景のようです。そして、最近の親が乳児のころからスマホにお守りをさせているメディア漬けの子育てには、もう10年前から日本小児科医会から警鐘が鳴らされています。視力だけでなく、心の育ちへの影響があるからです。
保育園の生活では、テレビを見たり、電子ゲームをしたりすることはありません。子どももメディアを求めることはなく、毎日楽しく遊んで生活しています。今から昭和に戻ることはできませんし、現代の生活をすべてを否定するわけではありませんが、家庭内の環境も少しずつ子どもの育ちに大事な視点で直すことはできます。未来の財産である子どもたちの成長を支える家庭が保育園、学校と共に子どもを育てていく中で、子どもを取り巻く環境を見直していきたいですね。園長 田中 裕