雪の記憶
この冬、2回めの雪となりました。前回は都心でも23センチの降雪、おまけにその後、数日間は48年ぶりとか55年ぶりの最低気温となり、日中も4℃とか3℃で雪が解けないのなんの。
雪のもっとも古い思い出と言えば、
自分が保育園に通っていたときの北野の園庭にできた「かまくら」でしょうか。昭和43年だったと思いますが、この年は大雪の当たり年だったようです。園舎寄りの園庭の一部だけ歩けて奥の方は雪が深く積もって行けない状態でした。プールでいえば深い方、みたいな感じで行っちゃいけないんだと思っていたような記憶がかすかにあります。自然の怖さみたいな感情だったのかもしれません。
最近は温暖化と言いながら何年かおきに、結構積雪があります。しかし、私が子どものころは、実は保育園時代の大雪以来、ほとんど雪は降っていません。小学2年生の時に降ったのは覚えていますが(校舎裏に積もった雪で上級生が滑り台を作ったのを、やれお前たちが壊した、知らない、などもめた思い出があるくらいです)、小中高と東京の冬はからっ風の吹く乾いて冷たい季節だ、と言うイメージだったのです。まあ、何回かは降ったことはあったのでしょうが東京で積もるような雪が降るようになったのは、大学生になってからです。
大学2年生の冬はすごいことになりました。毎週1回はこの間のような雪が降り、雪は春まで残っていた気がします。一番怖かったのは有明でテニスをしていて、帰りに降りだした雪が、1時間半後に宮ノ下に帰ってきた私の車をスリップさせて坂を登れなくなってしまったのです。こんな短時間に積もり、車が滑るくらいになることに自然の脅威を感じました。
春の雪もけっこうありました。大学の卒業式の雪とか、春分の日の雪とか。そうそう、前職のとき入職してすぐの4月8日の観桜会が大雪でした。満開の桜に雪が積もり、うちの保育園の桜は枝が地面にまで垂れてしまっていました。そして、北野保育園に入った平成22年も4月に雪が降っています。私の場合、転職すると4月に祝福されるように大雪が降ります(笑)。
そうだ、去年は11月30日に秋の雪が降ったんでしたね。異常気象が夏にまで雪を降らせることはあるのでしょうか。ラニーニャ現象で冬は寒く、夏は猛暑になるようですが。子どもにとってはいつの雪も大歓迎。これは古今東西、昔から変わらないことですね。園長 田中 裕