多様化への対応ー学校でも保育園でも町でも
6月3日に徳丸わくわくまつり2017が開催されました。今年もたくさんの来場者がいらっしゃいました。児童、障がい、高齢、地域の人が一堂に会するこのお祭りには、J-COMの取材も入り、この催しの趣旨を私めがいろいろと語り放映されました(とってもローカルなニュースでしたが笑)。地域公益活動として行っていますが、今年は地域のお店や北野小・紅梅小・徳丸小のおやじの会も出展してくださいました。そして、10日には近隣の小学校の学校公開と学校運営連絡協議会に出席しました。卒園した子どもたちが
立派な小学生になって授業を受けている姿を見てきました。低学年はまだ園児らしさを残しながらも成長しており、上の学年に行くほど急におとなっぽくなっていくのが印象的でした。掲示物の文字や内容を見ると「あの子たちが」と在園のころからの成長を感じます。保育園も0歳児から5歳児まで幅広い発達段階に関わっていますが、小学校の6年間も1年ごとに大きく子どもの姿が変わっていくことに改めて先生たちの大変さや責任の重さ、やりがいを感じました。
授業後に学校長を始め、幼稚園理事長、町会長、PTA会長経験者など地域の方との協議会がありました。英語の必修化、道徳の教科化など文科省が目標とする考え方と現場の先生たちの負担の重さや混乱など課題は多いようです。また先生の労働時間についても今以上に大変になることが目に見えているということで、国の目指すものと現場が抱える問題の大きさには大きな隔たりがあります。中学校の部活指導を含めた教員の労働時間について、マスコミでずいぶん騒がれていますが、保育士と同じように教諭の数を大幅に増やさない限り、解決はしないでしょう。子ども相手の仕事は規定の労働時間で切り上げるということができないのですから。
さて、今日は板橋区社会福祉法人施設等連絡会があり、区内の社福の代表と区の子ども家庭部や福祉部、教育委員会の方たちと意見交換をしました。子ども食堂や学習支援など子どもの貧困化に対応していくのにはこれまた多くの課題があります。私はこれからは厚労省、文科省の枠を超えて、あるいは社福、民間の枠を超えて塾や学校との連携ができないだろうか、というような意見を提案させていただきました。板橋の子どもたちは、板橋のおとなが職種、世代、立場を超えて目をかけて育てていくことが求められると考えるからです。ダイバーシティ(多様化)はおとなの社会だけでなく、子どもの世界も子育ても町づくりにもあてはまることです。これからすぐにはできなくてもやれることからやっていければ、と参加者皆さんが思っています。
園長 田中 裕