和・気・愛・愛 園だより11月号
参観でなく参加へ
園長 田中 裕
昨年、板橋区施政60周年の記念講演で板橋区長と戸田、朝霞、和光の3市長との対談がありました。埼玉の3つの市は「親の保育士体験」を以前から実施しており、なぜ今、この取り組みが必要かという内容でした。これを受けて今年度から坂本区長が板橋区内の全公立保育園で始め、私立でも行ってほしいというお願いがあったのです。(すでに3分の1の私立園は以前から実施しています。)
その対談の前に埼玉県の教育委員会の委員長を務め、「親心を育む会」で親の保育士体験をすすめる松井和さんの講演がありました。
松井さんは人間の子どもは親を育てるために生まれてくる、といいます。親子という関係には選択肢がないから、育てあい、育ちあうしかない。なぜ、私たちは0歳児を授かるのか。それは言葉を介さないコミュニケーションの大切さを親が学ぶからです。「子はかすがい」ではなく、「子育てがかすがい」。子どもを共に眺めることで、社会に絆が生まれます。
一日保育者体験は、保育園と家庭が「子育て」で一つになるために行われるといいます。育てる人たちが一緒に子どもの幸せを願うことで子どもはその役割を果たします。なにより「今日は、○○ちゃんのお母さんが先生になってくれるよ。」の一言で、子どもたちが大喜びするはずです。
参観ではなく参加ということで、最初は行きにくい気持ちがあるかもしれませんが、保育士にとってもいつでも親に見せられる保育をしなければ、というハードルがあります。「共育ち」という保育士と保護者の協力で子どもに笑顔をつくりたいですね。そして、ぜひ乳幼児に囲まれて、親が自分の中にある良い人間性に気づく日、自分の持って生まれた本質を体験する一日にしていただきたいと願っています。
―11月の行事予定―
11月のクラスのねらい
0歳児 |
・室温や湿度に留意し、快適に過ごせるようにする。 ・身体を動かして戸外遊びを十分にする。 ・室内では、絵本や玩具等でふれあいややりとりを楽しむ。 |
---|---|
1歳児 |
・ごっこ遊びなどで言葉のやりとりをし、保育者や友達と一緒に遊ぶ。 ・身近な秋の自然に触れて戸外で元気に遊ぶ。 |
2歳児 |
・気温の変化に留意し、健康に過ごせるようにする。 ・保育者や友達(2~3人)と、ごっこ遊びを通して言葉のやりとりを体験していく。 |
3歳児 |
・着脱の仕方(ボタン、チャック、袖をなおす)などを知り、自分でやろうとする。 ・発表会に向けて劇ごっこを取り入れていく。 ・自分のきもちを表しながら相手に伝えようとする。 |
4歳児 |
・身近な自然に興味を持ち、遊びの中に取り入れる。 ・自分の意見や思いを伝え合い、相手の考えを聞いて保育士が仲立ちし発表会の作品を作り上げていく。 |
5歳児 |
・生活や遊びの中で自分の好きなことを探す。 ・友達と考えや思いを出し合い、作りあげていく過程で様々な思いを感じる。 |
― お願い ・お知らせ―