五感を働かせるとは 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　園長　田中　裕

　最近、五感を使うことの大切さが説かれています。イタリアのレッジョエミリアのアプローチが日本でも話題になっていますが、例えばその中に「見えないものを描く」という

課題があります。「子どもたちに音を目に見える絵にし、

目に見えるものを奏でる音にする」ということがその一つですが、子どもが五感を働かせて取り組んでいく活動です

先日、本園の落ち葉を使ってたき火をおこし、サツマイモを焼きました。日本では昔から行われてきた行事ですが、昨今たき火をすること自体制限がありますから、貴重な

経験と言えます。（近隣には煙等の迷惑をおかけしており、申し訳ないのですが）このたき火や焼き芋はまさに

五感を刺激する体験と言えるのではないでしょうか。冬の代表的な歌である「たきび」の歌をみてください。

かきねのかきねの　まがりかど

たきびだたきびだ　おちばたき

あたろうかあたろうよ　きたかぜぴいぷうふいている

さざんかさざんか　さいたみち

たきびだたきびだ　おちばたき

あたろうかあたろうよ　しもやけおててがもうさむい

こがらしこがらし　さむいみち

たきびだたきびだ　おちばたき

あたろうかあたろうよ　そうだんしながらあるいてる

 

不定形の炎を見つめる。（この歌からはさざんかの鮮やかな赤、白、ピンクの花も浮かんできます）煙のにおい。

こがらしの音を聞いて、風を肌で感じて、たき火の温かさを感じる。焼き芋の湯気を見ながら色を感じて、味わう。

子どもたちにとって五感を働かせることは心の成長につながります。これからも一日の生活の中で、五感をフルに働かせる活動を探していきたいと思います。